『・・・お前が謝る事じゃない』

本当に、・・・ごめんドラコ・・・・
そんな悲しい顔、しないでよ


「・・・何を固まっている?」
「へっ!?」

ハッと気付いて目を向ければ
其処には、怪訝そうにあたしの顔を覗き込むスネイプ先生
いきなり現実世界に戻って来たような気がして
思考がストップする
左腕を見れば、もう既に包帯が巻かれていた

そして先生の手元には、すでに紅茶が2人分準備されている
治療が終わった後に紅茶を飲む事はほとんど2人の習慣になっていた


「いえ、ドラコの事で少し考えていただけです」
「ほぅ、」
「ついさっき、此方に来る前に会ったので・・・」

スネイプ先生は紅茶にミルクと砂糖を一つ入れてあたしに差し出した
あたしは小さくお礼を言って紅茶に手を掛ける

「ドラコとは仲が良いのだな」

優雅に足を組んで紅茶を口に含む姿がとても様になっていて
自然と見惚れてしまう

「はい。お父さんと、ルシウスさんが同期のスリザリン生だったので。
それであたしが小さい頃、日本からイギリスに引っ越して来た時に色々として頂いて。
それでその時にドラコと知り合いました。」

とても良い香りのする紅茶を口に含むと
甘く、やわらかい味が広がって体が温まる

「小さい頃は一緒に遊んでいたんですけど、大きくなるに連れて態度が冷たくなってしまって・・・。
だからホグワーツで話すのも久しぶりだったんです。」

自分で言っているうちにとても嬉しくなって、顔が緩んでしまう
ドラコは尊大で捻くれ者だけど、とても優しくてあたしを助けてくれた
そう思うとまた、さっきの事で胸がチクチクと痛む

「そうか。・・シンジョウは良く喋るんだな」
「えッ、ぁスイマセン・・・」

一言だけ呟かれたスネイプ先生の言葉
思はず謝ると、スネイプ先生は口の端を上げて微笑んだ
「いや、退屈しなくて良い」


スネイプ先生の笑顔にボッと顔が火照っていく
恥ずかしくてスネイプ先生の顔が見られなかった

あたしはやっぱりスネイプ先生が好きなんだと、深く思った