ガヤガヤと、いつもとより騒がしい大広間
多くの人間がごった返している中で
殆どの生徒達は、クリスマスの話に花を咲かせている

今、リンの目の前に座って話をしているマリアもその生徒の中の一人だ
リンは憂鬱な気分を潰すかのように目玉焼きにフォークを突き立てる
マリアはそれでもお構い無しに話す

「それで、ケビンったら!」
「ケビンがね、」
「それでまたケビンに・・・・」

しかもその話の内容は

ケビン一色・・・

マリアは同学年で同寮のケビン・ガジエルにお誘いを受けたらしくて
昨日の夜からずっとこの調子だった
羨ましいような寂しいような気持ちがリンを襲う
マリアの話を聞き流しながら、チビチビとかぼちゃジュースを飲んでいた



「・・・・・それでね、ケビンが!・・・って、リン!?話聞いてる!?」

「ちゃんと聞いてますよー」

そんな様子に気付いたマリアが話をふる
突然の事で驚いてしまったが、リンは素早く反応した
するとマリアはふふんと笑った

「分かったわ。貴方ボーっとしちゃって、マルフォイの事考えていたんでしょ??」

ブッとかぼちゃジュースを吹き出した
リンはなぜマリアが知っているのかと口をパクパクさせる


「あら、もう結構な噂の種よ?大半の生徒が知っているわ」

今更よ、と答えるマリアに目を見開く
そんな事全然知らなかった・・・

「あ、ケビンが待ってるんだったわ!!リン、先に行くわね」

いつも以上に気合を入れた髪の毛をふわっと漂わせて
マリアは手を振りながら走る
そして、ケビンと肩を並べて仲良く歩いて行った

「・・・・・・はぁ、」


リンはため息をつき、思考をめぐらした
主にドラコの事
噂になっていたなんて、誰かに見られていたんだろうか

その時ホーっと一羽の梟がリンの頭上に向かって飛んでくる
そして一枚の手紙を落としていった

「なんだろ、これ・・・」

差出人の名前も何も書いていない、白い封筒
リンはそれを不思議そうに眺めながら時間が無いのを思い出し
道具をまとめて大広間を出た


謎の封筒をカバンに入れて