「実は、マリアに言わなきゃいけない事があるの」
リンは真剣な顔でマリアを見つめる
マリアも其れに応えて、リンに真剣に向き合っていた
「うん、そうみたいね。けどね、その体勢はなんなのかしら?」
2人の間に、微かに温度差を感じるのも、確かだ
リンは、自分のベットの上に正座をしていた
いくら小さい頃にイギリスに来たといっても、こういうものは身に付いているようだった
だけど生粋のイギリス人であるマリアには、不可解でしょうがないみたいで
怪訝にリンを見ていた
リンは、そんなマリアの様子を気に留める余裕も無い
「実はね、明日のダンスパーティーの相手が決まったの」
「あらっ、本当なの?」
マリアはリンのベットより少し離れた椅子に座っていたが
リンの言葉を聞くや否や、ガバッと効果音が付きそうな勢いで立ち上がり
リンに詰め寄った
「一体誰なの?もしかして……マルフォイとか?」
「ううん、違うの…」
マリアに打ち明けようと意気込んでいたものの、リンはついつい口ごもる
マリアは、うずうずとリンの口から言葉が発せられるのを待つ
リンは下を向く
そして小さな声で呟いた
「スネイプ先生……、なんだよね…」
「はぁっ?」
マリアの声が響く
リンはゆっくりマリアの顔を見て、苦笑する
「やっぱり…、驚くよね.....」
「あっったりまえじゃないのっ、何で?スネイプ?なんでっ?」
「しーっ!声が大きい」
マリアは、信じられない、と何回も呟きリンに説明を求めた
リンはそんなマリアを何とか落ち着かせようと、肩に手を置いて椅子に座らせる
だけど、マリアの興奮は、なかなか収まらない
「リンっ、あなた、スネイプの事好きだったの?」
そんなマリアの質問に、リンは赤くなったが、こくんと首を縦に振った
「…うん、それでこの前…、告白して...」
「それってつまり、スネイプもリンの事を想ってたって事?」
リンはそのマリアの言葉に詰まってしまった
ダンスパーティーには一緒に行く約束をしたけれど、好きだとは言われていない
リンが書いた手紙には、愛の告白も書いていた
リンは、小さな不安を感じた
だけどマリアは、そんなリンを気にせず、まだ信じられない、という様子だった
「じゃあ、あのスリザリンの子はデマだったのねっ」
「うー、…とりあえず、この事はまだ人に言わないで欲しいの」
「分かってるわ」
マリアは快く承諾してくれた
そして笑顔を浮かべてパーティーへの準備をしなくちゃねっ、と言って立ち上がった
どこかルンルンした雰囲気を漂わせてクローゼットを漁っている
そんな様子を見て、リンはマリアが自分の恋を喜んでくれてるのだと思い嬉しかった
だけど、小さな不安が心の片隅に残っていた